大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和46(あ)820 判決

主 文

原判決を破棄する。

本件を東京高等裁判所に差し戻す。

理 由

弁護人浜名儀一の上告趣意は、量刑不当の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告

理由にあたらない。

しかし、職権をもつて調査するに、原判決は、量刑不当を理由に第一審判決を破

棄し、みずから判決するにあたり、第一審判決判示にかかる事実を引用し、第一審

判決判示第一の酒酔い運転の所為につき昭和四五年法律第八六号附則六項、同法律

による改正前の道路交通法六五条、一一七条の二第一号、昭和四五年政令第二二七

号附則五項、同政令による改正前の道路交通法施行令二六条の二、同第二の業務上

過失致死の所為につき刑法二一一条前段、罰金等臨時措置法三条一項、同第三のう

ち負傷者不救護の所為につき道路交通法七二条一項前段、一一七条、同事故不申告

の所為につき道路交通法七二条一項後段、一一九条一項一〇号を適用し、いずれも

懲役刑を選択したうえ、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条により最も重い判示

第二の業務上過失致死の罪の刑に併合罪の加重をしているにもかかわらず、その主

文においては、被告人に対し禁錮一〇月の刑を言い渡しているのであつて、この点

において、原判決にはその主文と理由との間にくいちがいがあり、これを破棄しな

ければ著しく正義に反するものと認める。

そこで、刑訴法四一一条一号により、原判決を破棄し、本件は被告人のみの上告

にかかる事件であるので、不利益変更の禁止に反しない限度で適正な量刑をさせる

ため、同法四一三条本文により、本件を原裁判所である東京高等裁判所に差し戻す

こととし、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

検察官佐久間幾雄 公判出席

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昭和四七年六月二七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 関 根 小 郷

裁判官 天 野 武 一

裁判官 坂 本 吉 勝

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